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個人再生の手続

個人再生は、民事再生手続を個人にも利用しやすいように簡易化した手続です。個人再生には、小規模個人再生と給与所得者等再生があります。

個人再生の手続に関する記事一覧

個人再生の手続に関する記事一覧は、以下のとおりです。

なお、その他債務整理に関する記事は、以下のページをご覧ください。

個人再生の手続の概要

個人再生の画像

前記のとおり、個人再生は、民事再生手続を個人にも利用しやすいように簡易化した手続です。個人再生には、小規模個人再生と給与所得者等再生があります。

小規模個人再生と給与所得者等再生では、細かいところで違いはあるものの、大きな手続の流れにほとんど違いはありません。

裁判所に個人再生の手続を開始してもらうためには、個人再生の申立てをする必要があります。個人再生の申立ては、管轄の裁判所に個人再生の申立書を提出する方式で行います。

この個人再生の申立書には、民事再生法および民事再生規則で定められた事項を記載しておく必要があります。また、申立書には、債権者一覧表や財産目録などの各種の書類を添付して提出しなければいけません。

上記のとおり、個人再生の手続は、裁判所に個人再生の申立てを行い、これを受理した裁判所が個人再生の再生手続開始決定を発することによって開始されます。再生手続開始決定がされると、債務者には個別弁済が禁止され、債権者も個別の債権回収をすることが禁止されます。

もっとも、個人再生申立てをすれば、必ず再生手続が開始されるわけではありません。再生手続が開始されるためには、再生手続開始の要件を満たしている必要があります。

個人再生の再生手続開始要件は、民事再生全般に共通する要件だけでなく、個人再生に固有の要件もあります。さらに、小規模個人再生と給与所得者等再生には、それぞれ個別の要件もあります。これらを満たしていなければなりません。

また、個人再生手続が開始されたとしても、個人再生手続が廃止されると、手続は途中で打ち切りになってしまいます。したがって、再生計画を認可してもらうためには、再生手続の廃止事由がないことも必要となってきます。

東京地裁などでは、履行テストと呼ばれる運用が行われています。これは、再生計画認可後に支払っていく弁済額と同額程度の金額を裁判所または個人再生委員の指定する口座に振り込んで、支払い可能性があるかどうかをテストする手続です。

個人再生手続が開始されると、再生債権の調査手続が行われます。裁判所から各債権者宛てに通知がされ、債権者はそれに応じて再生債権の届出をします。この届け出られた再生債権の認否や評価が行われて、再生債権が確定されます。

債権調査が終わると、再生債務者は再生計画案を作成しなければいけません。文字どおり、再生計画のもととなるものです。民事再生法の規定に従って再生計画案を作成する必要があります。

この再生計画案が裁判所によって認可され、その認可決定が確定すると個人再生手続は終了します。不認可決定の場合も、決定が確定すると個人再生手続は終了します。

個人再生の手続を弁護士に依頼してしてから再生計画認可を経て実際に返済が開始されるまでの期間は、弁護士費用の支払方法や履行テストの期間などによりますが、1年以上かかることもあります。

弁護士の探し方

「個人再生をしたいけれど、どの弁護士を選べばいいのか分からない」
という方は少なくないでしょう。

現在では、多くの法律事務所が個人再生を含む債務整理を取り扱っています。そのため、インターネットで探せば、個人再生を取り扱っている弁護士はいくらでも見つかります。

しかし、インターネットの情報だけでは、分からないことも多いでしょう。やはり、実際に一度相談をしてみて、自分に合う弁護士なのかどうかを見極めるのが一番確実です。

債務整理・個人再生の相談はほとんどの法律事務所で「無料相談」です。むしろ、有料の事務所の方が珍しいくらいでしょう。複数の事務所に相談したとしても、相談料はかかりません。

そこで、面倒かもしれませんが、何件か相談をしてみましょう。そして、相談した複数の弁護士を比較・検討して、より自分に合う弁護士を選択するのが、後悔のない選び方ではないでしょうか。

ちなみに、個人再生の場合、事務所の大小はほとんど関係ありません。事務所が大きいか小さいかではなく、どの弁護士が担当してくれるのかが重要です。

レ・ナシオン法律事務所
・相談無料
・全国対応・メール相談可・LINE相談可
・所在地:東京都渋谷区
弁護士法人東京ロータス法律事務所
・相談無料(無料回数制限なし)
・全国対応・休日対応・メール相談可
・所在地:東京都台東区
弁護士法人ひばり法律事務所
・相談無料(無料回数制限なし)
・全国対応・依頼後の出張可
・所在地:東京都墨田区

参考書籍

本サイトでも個人再生について解説していますが、個人再生をより深く知りたい方のために、参考書籍を紹介します。

個人再生の実務Q&A120問
編集:全国倒産処理弁護士ネットワーク 出版:きんざい
個人再生を取り扱う弁護士などだけでなく、裁判所でも使われている実務書。本書があれば、個人再生実務のだいたいの問題を知ることができるのではないでしょうか。
個人再生の手引(第2版)
編著:鹿子木康 出版:判例タイムズ社
東京地裁民事20部(倒産部)の裁判官および裁判所書記官・弁護士らによる実務書。東京地裁の運用が中心ですが、地域にかかわらず参考になります。
破産・民事再生の実務(第4版)民事再生・個人再生編
編集:永谷典雄ほか 出版:きんざい
東京地裁民事20部(倒産部)の裁判官・裁判所書記官による実務書。東京地裁の運用を中心に、民事再生(通常再生)・個人再生の実務全般について解説されています。
はい6民です お答えします 倒産実務Q&A
編集:川畑正文ほか 出版:大阪弁護士協同組合
6民とは、大阪地裁第6民事部(倒産部)のことです。大阪地裁の破産・再生手続の運用について、Q&A形式でまとめられています。
書式 個人再生の実務(全訂6版)申立てから手続終了までの書式と理論
編集:個人再生実務研究会 出版:民事法研究会
東京地裁・大阪地裁の運用を中心に、個人再生の手続に必要となる各種書式を掲載しています。書式を通じて個人再生手続をイメージしやすくなります。

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