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尊属(そんぞく)・卑属(ひぞく)とは?

この記事は、法トリ(元弁護士)が書いています。

親族の画像
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親族には血族と姻族という種別がありますが、そのうちの血族にはさらに「尊属(そんぞく)」「卑属(ひぞく)」という種別があります。尊属とは、自分よりも前の世代に属する血族のことをいい、卑属とは、自分よりも後の世代に属する血族のことをいいます。

血族の区別

親族には,血族(けつぞく)と姻族(いんぞく)という区別があります。血族とは,血のつながりのある親族のことをいい,姻族とは,一方の配偶者と他方の配偶者の血族との関係のことをいいます。

この血族には,さらに「尊属(そんぞく)」と「卑属(ひぞく)」という区別の仕方があります。

この尊属と卑属という区別は,遺産相続の場面においても,誰が法定相続人となるのか,代襲相続人となるのかという点で重要となってきます。

尊属(そんぞく)とは

尊属とは,自分よりも前の世代に属する血族のことをいいます。要するに,先祖に当たる人のことです。具体的にいえば,父母,おじおば,祖父母,曾祖父母などが尊属に当たります。

この尊属のうちで,直系の尊属(直系尊属)は,第2順位の法定相続人となります。

直系とは,一方が他方の子孫に当たる関係のことをいいます。したがって,直系尊属とは,父母,祖父母,曾祖父母などということになります。

ちなみに,直系に対して傍系というものもあります。傍系とは,共通の始祖から枝分かれした関係のことをいいます。例えば,おじおばや祖父母の兄弟姉妹などが傍系血族に当たります。

卑属(ひぞく)とは

卑属とは,自分よりも後の世代に属する血族のことをいいます。要するに,子孫に当たる人のことです。具体的にいえば,子,甥姪,孫,曾孫などが卑属に当たります。

この卑属のうち,子は第1順位の法定相続人です。また,孫は代襲相続人になる場合があります。

直系卑属は、一方が他方の子孫にあたる関係です。したがって、直系卑属とはなるのは、子や孫にあたる血族です。

この記事は、法トリ(元弁護士)が書いています。
この記事が参考になりましたら幸いです。

民法と資格試験

民法は、私法の基本法です。我々の生活に最も身近な法律です。

そのため、例えば、司法試験(本試験)、司法試験予備試験、司法書士試験、行政書士試験、宅建試験、マンション管理士試験・・・など、実に多くの資格試験の試験科目になっています。

これら法律系資格の合格を目指すなら、民法を攻略することは必須条件です。

とは言え、民法は範囲も膨大です。メリハリを付けないと、いくら時間があっても合格にはたどり着けません。効率的に試験対策をするには、予備校や通信講座などを利用するのもひとつの方法でしょう。

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参考書籍

本サイトでも民法について解説していますが、より深く知りたい方や資格試験勉強中の方のために、民法の参考書籍を紹介します。

民法(全)(第3版補訂版)
著者:潮見佳男 出版:有斐閣
1冊で民法総則から家族法まで収録されています。基本書というより入門書に近いでしょう。民法全体を把握するのにはちょうど良い本です。

民法3 親族法・相続法(第5版)
著者:我妻榮ほか 出版:勁草書房
いわゆる「ダットサン」シリーズの復刻版。読みやすいので、初学者でも利用できます。意外と情報量もあるので、資格試験の基本書として利用することも可能でしょう。

民法VI 親族・相続(第7版)LEGAL QUEST
著者:前田陽一ほか  出版:有斐閣
家族法全体の概説書。条文・判例から書かれているので、学習の早い段階から利用できます。情報量もあるので、資格試験の基本書として十分でしょう。

親族・相続(第4版) (伊藤真試験対策講座12)
著者:伊藤真 出版:弘文堂
いわゆる予備校本。予備校本だけあって、実際の出題傾向に沿って内容が絞られており、分かりやすくまとまっています。民法は範囲が膨大なので、学習のスタートは、予備校本から始めてもよいのではないでしょうか。

新基本法コンメンタール 親族(第2版)
編集:松川正毅ほか 出版:日本評論社
親族法の逐条解説書。親族法の条文解釈についてだいたいのことは書かれています。辞書代わりに使うには便利です。

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