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取引の分断

取引の分断とは、いったん完済した後に再度借入れをした場合、完済した取引で発生した過払い金を新たな借入れに充当できるのかという問題です。

取引の分断に関する記事一覧

取引の分断に関する記事一覧は、以下のとおりです。

なお、その他債務整理に関する記事は、以下のページをご覧ください。

取引の分断の概要

過払い金の画像

前記のとおり、取引の分断とは、いったん完済した後に再度借入れをした場合、完済した取引で発生した過払い金を新たな借入れに充当して、分断前の取引と分断後の取引を1個の一連取引として引き直し計算できるのかという問題です。

分断前の取引と分断後の取引を1個の一連取引として計算することを一連計算(一連充当計算)と呼んでいます。一連計算した方が過払い金の金額が大きくなるのが通常です。

取引の分断(取引分断型)には、分断前の取引と分断後の取引が同一の基本契約に基づく場合(基本契約取引分断型)と同一の基本契約がない場合(非基本契約取引分断型)があります。

基本契約取引分断型について、過払金充当合意が認められる場合には、一連計算が可能であるとした最高裁判例として、最一小判平成19年6月7日があります。

また、最一小判平成19年7月19日は、非基本契約取引分断型についても、過払金充当合意が認められる場合には、一連計算が可能であると判示しています。

この過払金充当合意は、分断した取引が事実上1個の貸付取引であると評価できる場合に認められます。

事実上1個の貸付取引であると評価できるかどうかについての判断基準を示した最高裁判例として、最二小判平成20年1月18日があります。

自動契約継続条項がある場合でも、最二小判平成20年1月18日の示した判断基準を用いて取引の一連性を判断すべきであるとした最高裁判例として、最一小判平成23年7月14日があります。

弁護士の探し方

「過払金返還請求をしたいけれど、どの弁護士を選べばいいのか分からない」
という方は少なくないでしょう。

現在では、多くの法律事務所が債務整理・過払金返還請求を取り扱っています。そのため、インターネットで探せば、過払金返還請求を取り扱っている弁護士はいくらでも見つかります。

しかし、インターネットの情報だけでは、分からないことも多いでしょう。やはり、実際に一度相談をしてみて、自分に合う弁護士なのかどうかを見極めるのが一番確実です。

債務整理・過払金返還請求の相談はほとんどの法律事務所で「無料相談」です。むしろ、有料の事務所の方が珍しいくらいでしょう。複数の事務所に相談したとしても、相談料はかかりません。

そこで、面倒かもしれませんが、何件か相談をしてみましょう。そして、相談した複数の弁護士を比較・検討して、より自分に合う弁護士を選択するのが、後悔のない選び方ではないでしょうか。

ちなみに、過払金返還請求の場合、事務所の大小はほとんど関係ありません。事務所が大きいか小さいかではなく、どの弁護士が担当してくれるのかが重要です。

弁護士法人東京ロータス法律事務所
・相談無料(無料回数制限なし)
・全国対応・休日対応・メール相談可
・所在地:東京都台東区
弁護士法人ひばり法律事務所
・相談無料(無料回数制限なし)
・全国対応・依頼後の出張可
・所在地:東京都墨田区
レ・ナシオン法律事務所
・相談無料
・全国対応・メール相談可・LINE相談可
・所在地:東京都渋谷区

参考書籍

本サイトでも過払金返還請求について解説していますが、より深く知りたい方のために、過払金返還請求の参考書籍を紹介します。

Q&A過払金返還請求の手引: サラ金からの簡易・迅速な回収をめざして
編集:名古屋消費者信用問題研究会 出版:民事法研究会
過払金返還請求の教科書のような本。やや古いので判例や論点のアップデートは必要ですが、過払金返還請求を知るためには、よい本です。
過払金返還請求・全論点網羅(2017)
監修:名古屋消費者信用問題研究会 出版:民事法研究会
タイトルどおり、過払金返還請求に関するほとんどの論点を網羅している実務の解説書。ただし、最新の判例などのアップデートは必要です。
実務裁判例 過払金返還請求訴訟
著者:輿石武裕 出版:日本加除出版
簡易裁判所裁判官による過払金返還請求の裁判例解説書。最高裁判例だけでなく下級審裁判例も多く掲載。ただし、こちらも古い本なのでアップデートが必要です。
要件事実マニュアル第4巻(第7版) 消費者保護・過払金・行政・労働
編集:岡口基一 出版:ぎょうせい
岡口元裁判官による実務家に人気の要件事実の解説書。第4巻には、過払金返還請求の要件事実についても解説されています。

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