クレサラ問題・債務整理において必ず知っておかなければならない利息制限法、貸金業法、出資法の3つの法律のことを「貸金三法」と呼んでいます。
貸金三法の記事一覧
貸金三法の記事一覧は、以下のとおりです。
なお、その他債務整理に関する記事は、以下のページをご覧ください。
貸金三法の概要
前記のとおり、クレサラ問題・債務整理において必ず知っておかなければならない利息制限法、貸金業法、出資法の3つの法律のことを「貸金三法」と呼んでいます。
利息制限法とは、消費者保護のために、金銭消費貸借契約における貸金の利息の利率を一定限度にまで制限する法律です。この利息制限法の制限利率に違反する場合、その制限超過部分の弁済は無効となり、元本に充当されることになります。
貸金業法は、貸金業の登録制度、業務内容の適正化、貸金業者の組織する団体の認可制度などについて定める法律です。弁護士等による受任通知によって取立てを停止させる根拠は、この貸金業法に規定があります。
出資法は、出資金の受け入れの規制、浮貸しの規制、金銭消費貸借における金利の規制などの違反を取り締まる法律です。
かつて、利息制限法の制限利率には違反するものの、出資法の上限利率を超えていないので、処罰の対象にならない「グレーゾーン金利」がありました。
グレーゾーン金利は、旧貸金業規制法で定められていたみなし弁済とともに、クレサラ・多重債務問題を拡大させる原因になっていました。
現在では、貸金業法・出資法ともに改正され、みなし弁済は撤廃され、また、グレーゾーン金利はほとんど解消されています。
弁護士の探し方
「債務整理をしたいけれど、どの弁護士を選べばいいのか分からない」
という方は少なくないでしょう。
現在では、多くの法律事務所が債務整理を取り扱っています。そのため、インターネットで探せば、債務整理を取り扱っている弁護士はいくらでも見つかります。
しかし、インターネットの情報だけでは、分からないことも多いでしょう。やはり、実際に一度相談をしてみて、自分に合う弁護士なのかどうかを見極めるのが一番確実です。
債務整理の相談はほとんどの法律事務所で「無料相談」です。むしろ、有料の事務所の方が珍しいくらいでしょう。複数の事務所に相談したとしても、相談料はかかりません。
そこで、面倒かもしれませんが、何件か相談をしてみましょう。そして、相談した複数の弁護士を比較・検討して、より自分に合う弁護士を選択するのが、後悔のない選び方ではないでしょうか。
ちなみに、個人の債務整理の場合、事務所の大小はほとんど関係ありません。事務所が大きいか小さいかではなく、どの弁護士が担当してくれるのかが重要です。
参考書籍
本サイトでも債務整理について詳しく説明していますが、より深く知りたい方のために、債務整理の参考書籍を紹介します。
編著・出版:東京弁護士会・第一東京弁護士会・第二東京弁護士会
東京の3弁護士会による債務整理・クレサラ事件処理全般についての実務書。債務整理全般を1冊でまとめている実務書は意外と少ないので、債務整理を知るにはちょうど良い本です。
著者:柄澤昌樹 出版:青林書院
任意整理に関する実務書。Q&A形式なので問題点を理解しやすい。任意整理をメインとする実務書は多くないのでおすすめできる書籍ですが、古い本なのでアップデートが必要です。
編集:全国倒産処理弁護士ネットワーク 出版:きんざい
破産実務を取り扱う弁護士などだけでなく、裁判所でも使われている実務書。本書があれば、破産実務のだいたいの問題を知ることができるのではないでしょうか。
編集:全国倒産処理弁護士ネットワーク 出版:きんざい
個人再生を取り扱う弁護士などだけでなく、裁判所でも使われている実務書。本書があれば、個人再生実務のだいたいの問題を知ることができるのではないでしょうか。
編集:名古屋消費者信用問題研究会 出版:民事法研究会
過払金返還請求の教科書のような本。やや古いので判例や論点のアップデートは必要ですが、過払金返還請求を知るためには、よい本です。
貸金三法は、貸金業取扱主任者試験の科目になっています。資格試験向けの書籍としては、以下のものがあります。
編集:TAC貸金業務取扱主任者講座 出版:TAC出版
いわゆる予備校本。貸金三法は、貸金業取扱主任者試験の科目になっています。この本は、同試験の人気参考書です。
著者:田村誠 出版:技術評論社
こちらも貸金業取扱主任者試験で人気の受験参考書。同じ著者による「らくらく突破 貸金業務取扱主任者 ○×問題+過去問題集(改訂第8版)」とセットで利用する人が多い。