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最高裁判例の索引2(平成・令和の判例)

本サイトの記事で取り扱った最高裁判例(平成・令和の判例)を年代順に取り上げています。

昭和の判例

昭和の判例索引は、以下のページです。

平成元年~9年

最高裁判所第一小法廷平成元年2月9日判決(民集 第43巻2号1頁)

裁判要旨
共同相続人間において遺産分割協議が成立した場合に、相続人の一人が右協議において負担した債務を履行しないときであつても、その債権を有する相続人は、民法五四一条によつて右協議を解除することができない。

最高裁判所第三小法廷平成元年7月18日判決(家裁月報41巻10号128頁)

裁判要旨
遺骨は祭祀主宰者に帰属するとした原審判決を支持した判例。

最高裁判所第三小法廷平成2年6月5日判決(民集第44巻4号599頁)

裁判要旨
売買予約に基づく所有権移転請求権保全の仮登記の経由された不動産につき抵当権の設定を受け、その登記を経由した者は、予約完結権の消滅時効を援用することができる。

最高裁判所第二小法廷平成3年4月19日判決(民集 第45巻4号477頁)

裁判要旨
一 特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」趣旨の遺言は、遺言書の記載から、その趣旨が遺贈であることが明らかであるか又は遺贈と解すべき特段の事情のない限り、当該遺産を当該相続人をして単独で相続させる遺産分割の方法が指定されたものと解すべきである。
二 特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」趣旨の遺言があった場合には、当該遺言において相続による承継を当該相続人の意思表示にかからせたなどの特段の事情のない限り、何らの行為を要せずして、当該遺産は、被相続人の死亡の時に直ちに相続により承継される。

最高裁判所第一小法廷平成4年3月19日判決(民集第46巻3号222頁)

裁判要旨
売買予約に基づく所有権移転請求権保全の仮登記のされた不動産につき所有権移転登記を経由した第三取得者は、予約完結権の消滅時効を援用することができる。

最高裁判所第二小法廷平成5年7月19日判決(集民 第169号243頁)

裁判要旨
遺言により法定相続分を下回る相続分を指定された共同相続人の一人が、遺産を構成する特定不動産に法定相続分に応じた共同相続登記がされたことを利用し、右登記に係る自己の共有持分権を第三者に譲渡し、第三者が右持分の移転登記を受けたとしても、右第三者は右共同相続人の指定相続分に応じた持分を取得するにとどまる。

最高裁判所第二小法廷平成6年7月18日判決(民集 第48巻5号1233頁)

裁判要旨
保険契約において保険契約者が死亡保険金の受取人を被保険者の「相続人」と指定した場合は、特段の事情のない限り、右指定には相続人が保険金を受け取るべき権利の割合を相続分の割合によるとする旨の指定も含まれ、各保険金受取人の有する権利の割合は相続分の割合になる。

最高裁判所第二小法廷平成8年1月26日判決(民集 第50巻1号132頁)

裁判要旨
遺言者の財産全部の包括遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合に遺留分権利者に帰属する権利は、遺産分割の対象となる相続財産としての性質を有しない。

最高裁判所第三小法廷平成9年1月28日判決(民集 第51巻1号184頁)

裁判要旨
相続人が相続に関する被相続人の遺言書を破棄又は隠匿した場合において、相続人の右行為が相続に関して不当な利益を目的とするものでなかったときは、右相続人は、民法八九一条五号所定の相続欠格者に当たらない。

最高裁判所第一小法廷平成9年11月13日判決(民集 第51巻10号4144頁)

裁判要旨
一 遺言者が遺言を撤回する遺言を更に別の遺言をもって撤回した場合において、遺言書の記載に照らし、遺言者の意思が当初の遺言の復活を希望するものであることが明らかなときは、当初の遺言の効力が復活する。
二 遺言者が、甲遺言を乙遺言をもって撤回した後更に乙遺言を無効とし甲遺言を有効とする内容の丙遺言をしたときは、甲遺言の効力が復活する

平成10年代(10年~19年)

最高裁判所第二小法廷平成10年6月22日判決(民集第52巻4号1195頁)

裁判要旨
詐害行為の受益者は、詐害行為取消権を行使する債権者の債権の消滅時効を援用することができる。

最高裁判所第三小法廷平成12年7月11日判決(民集 第54巻6号1886頁)

裁判要旨
一 受贈者又は受遺者は、遺留分減殺の対象とされた贈与又は遺贈の目的である各個の財産について、民法1041条1項に基づく価額弁償をすることができる。
二 いわゆる単位株制度の適用のある株式の共有物分割において、新たに単位未満株式を生じさせる現物分割を命ずることはできない。

最高裁判所第一小法廷平成12年9月7日判決(家裁月報54巻6号66頁)

裁判要旨
遺産の代償分割においては、債務を負担することになる相続人に代償金を支払うだけの資力(支払能力)があることが必要であるとした判例。

最高裁判所第二小法廷平成14年6月10日判決(集民 第206号445頁)

裁判要旨
「相続させる」趣旨の遺言による不動産の権利の取得については,登記なくして第三者に対抗することができる。

最高裁判所第三小法廷平成16年4月20日判決(集民 第214号13頁)

裁判要旨
共同相続人甲が相続財産中の可分債権につき権限なく自己の相続分以外の債権を行使した場合には,他の共同相続人乙は,甲に対し,侵害された自己の相続分につき,不法行為に基づく損害賠償又は不当利得の返還を求めることができる。

最高裁判所第二小法廷平成16年10月29日判決(民集 第58巻7号1979頁)

裁判要旨
被相続人を保険契約者及び被保険者とし,共同相続人の1人又は一部の者を保険金受取人とする養老保険契約に基づき保険金受取人とされた相続人が取得する死亡保険金請求権は,民法903条1項に規定する遺贈又は贈与に係る財産には当たらないが,保険金の額,この額の遺産の総額に対する比率,保険金受取人である相続人及び他の共同相続人と被相続人との関係,各相続人の生活実態等の諸般の事情を総合考慮して,保険金受取人である相続人とその他の共同相続人との間に生ずる不公平が民法903条の趣旨に照らし到底是認することができないほどに著しいものであると評価すべき特段の事情が存する場合には,同条の類推適用により,特別受益に準じて持戻しの対象となる。

最高裁判所第一小法廷平成17年3月10日決定(民集 第59巻2号356頁)

裁判要旨
1 抵当不動産の所有者から占有権原の設定を受けてこれを占有する者であっても,抵当権設定登記後に占有権原の設定を受けたものであり,その設定に抵当権の実行としての競売手続を妨害する目的が認められ,その占有により抵当不動産の交換価値の実現が妨げられて抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは,抵当権者は,当該占有者に対し,抵当権に基づく妨害排除請求として,上記状態の排除を求めることができる。
2 抵当不動産の占有者に対する抵当権に基づく妨害排除請求権の行使に当たり,抵当不動産の所有者において抵当権に対する侵害が生じないように抵当不動産を適切に維持管理することが期待できない場合には,抵当権者は,当該占有者に対し,直接自己への抵当不動産の明渡しを求めることができる。
3 抵当権者は,抵当不動産に対する第三者の占有により賃料額相当の損害を被るものではない。

最高裁判所第一小法廷平成17年9月8日決定(民集 第59巻7号1931頁)

裁判要旨
相続開始から遺産分割までの間に共同相続に係る不動産から生ずる金銭債権たる賃料債権は,各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得し,その帰属は,後にされた遺産分割の影響を受けない。

平成20年代(20年~29年)

最高裁判所第三小法廷平成21年3月24日判決(民集 第63巻3号427頁)

裁判要旨
相続人のうちの1人に対して財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合には,遺言の趣旨等から相続債務については当該相続人にすべてを相続させる意思のないことが明らかであるなどの特段の事情のない限り,相続人間においては当該相続人が相続債務もすべて承継したと解され,遺留分の侵害額の算定に当たり,遺留分権利者の法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することは許されない。

最高裁判所大法廷平成25年9月4日決定(民集 第67巻6号1320頁)

裁判要旨
1 民法900条4号ただし書前段の規定は,遅くとも平成13年7月当時において,憲法14条1項に違反していた。
2 民法900条4号ただし書前段の規定が遅くとも平成13年7月当時において憲法14条1項に違反していたとする最高裁判所の判断は,上記当時から同判断時までの間に開始された他の相続につき,同号ただし書前段の規定を前提としてされた遺産の分割の審判その他の裁判,遺産の分割の協議その他の合意等により確定的なものとなった法律関係に影響を及ぼすものではない。 (1,2につき補足意見がある。)

最高裁判所大第三小法廷平成26年2月25日判決(民集 第68巻2号173頁)

裁判要旨
1 共同相続された委託者指図型投資信託の受益権は,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはない。
2 共同相続された個人向け国債は,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはない。

最高裁判所大第二小法廷平成26年12月12日判決(集民 第248号155頁)

裁判要旨
共同相続された委託者指図型投資信託の受益権につき,相続開始後に元本償還金又は収益分配金が発生し,それが預り金として上記受益権の販売会社における被相続人名義の口座に入金された場合,上記預り金の返還を求める債権は当然に相続分に応じて分割されることはなく,共同相続人の1人は,上記販売会社に対し,自己の相続分に相当する金員の支払を請求することができない。

最高裁判所大法廷平成28年12月19日決定(民集 第70巻8号2121頁)

裁判要旨
共同相続された普通預金債権,通常貯金債権及び定期貯金債権は,いずれも,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく,遺産分割の対象となる。
(補足意見及び意見がある。)

最高裁判所第一小法廷平成29年4月6日判決(集民 第255号129頁)

裁判要旨
共同相続された定期預金債権及び定期積金債権は,いずれも,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはない。

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