破産管財人には、その職務を遂行するにあたって、善管注意義務、公正中立義務、忠実義務、報告義務が課されています。

破産管財人の義務・責任に関する記事一覧
- 破産管財人はどのような義務を負うのか?義務に違反した場合の法的責任も解説
- 破産管財人の善管注意義務とは?義務の内容や違反の判断基準を解説
- 破産管財人の忠実義務とは?
- 破産管財人の報告義務とは?裁判所・債権者への報告事項を解説
- 破産管財人は職務上の義務に違反した場合にどのような責任を負うか?
その他破産法に関する記事は、以下のリンク先を参照してください。
破産管財人の義務・責任に関する概要
破産管財人には、その職務を遂行するにあたって、善管注意義務、公正中立義務、忠実義務、報告義務が課されています。
破産管財人は、破産手続を遂行する役割があります。そのため、広汎な裁量権を与えられています。とはいえ、完全な自由裁量ではありません。破産管財人の裁量権の濫用を防ぐため、管財業務を遂行する義務だけでなく、上記のような法的義務も課されています。
善管注意義務とは、職業や社会的・経済的地位に応じて、取引上一般的に要求される程度の注意義務のことです。破産管財人の行為が善管注意義務に違反しているかどうかは、当該行為の具体的な態様や事案の規模や特殊性などから個別的に判断されると解されています。
忠実義務は、委任・委託された職務を忠実に遂行しなければならない法的義務のことです。破産管財人には、この忠実義務も課されていると解されています。そのため、債権者の利益を無視した行為は当然許されません。
また、破産管財人に対する破産裁判所による監督の実効性を担保するため、破産管財人には、報告義務も課されています。この報告義務には、破産裁判所への報告だけでなく、債権者への報告も含まれます。
破産管財人が上記の義務に違反して他者に損害を与えた場合、破産管財人は個人として、民事上の損害賠償責任を負うことになります。また、義務違反行為が破産犯罪に該当する場合には、刑事責任を科されることもあります。
破産法と資格試験
倒産法の基本法が破産法です。破産以外の民事再生法などの倒産法を理解するためにも、破産法を理解しておく必要があります。
この破産法は、司法試験(本試験)や司法試験予備試験の試験科目になっています。分量が多い上に、かなり実務的な科目であるため、イメージも持ちにくい部分があります。
ただし、出題範囲は限られています。そのため、出題範囲に絞って効率的に勉強することが必要です。そのために、予備校や通信講座などを利用するのもひとつの方法でしょう。
- 司法試験・予備試験も対応
- スマホ・PC・タブレットで学べるオンライン講座
- 有料受講者数20万人以上・低価格を実現
参考書籍
破産法を深く知りたい方やもっと詳しく勉強したい方のために、破産法の参考書籍を紹介します。
破産法・民事再生法(第6版)
著者:伊藤 眞 出版:有斐閣
倒産法研究の第一人者による定番の体系書。民事再生法と一体になっているので分量は多めですが、読みやすいです。難易度は高めですが、第一人者の著書であるため、信頼性は保証されています。
条解破産法(第3版)
著者:伊藤 眞ほか 出版:弘文堂
条文ごとに詳細な解説を掲載する逐条の注釈書。破産法の辞書と言ってよいでしょう。破産法の条文解釈に関して知りたいことは、ほとんどカバーできます。持っていて損はありません。金額面を除けば、誰にでもおすすめです。
破産・民事再生の実務(第4版)民事再生・個人再生編
編集:永谷典雄ほか 出版:きんざい
東京地裁民事20部(倒産部)の現役裁判官による破産実務の解説書。東京地裁の破産事件を扱う実務家必携の本。実務家でなくても、実際の手続運用を知っておくと、破産法をイメージしやすくなるでしょう。
司法試験・予備試験など資格試験向けの参考書籍としては、以下のものがあります。
倒産法(LEGAL QUEST)
著者:杉本和士ほか 出版:有斐閣
法科大学院生や司法試験・予備試験受験生向けに書かれた基本書・概説書。破産法だけでなく、倒産法全般について分かりやすくまとめられています。
倒産法講義
著者:野村剛司ほか 出版:日本加除出版
こちらも法学大学院生や司法試験・予備試験受験生向けに書かれた教科書。著者が実務家であるため、実務的な観点が多く含まれていて、手続をイメージしやすいメリットがあります。
倒産法(第3版)伊藤真試験対策講座15
著者:伊藤塾 出版:弘文堂
いわゆる予備校本。予備校本だけあって、実際の出題傾向に沿って内容が絞られており、分かりやすくまとまっています。学習のスタートは、予備校本から始めてもよいのではないでしょうか。
