この記事は、法トリ(元弁護士)が書いています。

クレジットカード会社やサラ金業者からの借入れによって生じる借金返済・多重債務の問題のことを「クレサラ問題」または「サラクレ問題」といいます。
クレサラ問題(サラクレ問題)とは
現在でも少なくはありませんが,借金返済・多重債務の問題は,社会的にも大きな問題として取り上げられた時期がありました。
借金によって多重債務に陥り,自殺をするほどにまで追い込まれてしまう人が後を絶たず,大きな社会問題となったのです。
この多重債務者の借入先の多くは、クレジットカード会社やサラ金(消費者金融)業者です(なお、最近は銀行系カードローンも多くなっています。)。
そのため、借金返済・多重債務問題のことを「クレサラ問題」または「サラクレ問題」と呼ぶことがあります。
クレサラ問題とグレーゾーン金利
クレジットカード会社やサラ金業者からの借入れによって多重債務となってしまう原因の1つは、利息の問題です。
現在では貸金業法や出資法の改正により,原則として利息制限法の制限利率を超える利率の利息を付けることはできなくなっています。
それでも年利15パーセントから20パーセントまでの利息は合法なものとして許されています。返済をするにはなかなか厳しい利息ですが、以前よりはかなり改善されていることは確かです。
貸金業法等の改正以前は,利息制限法の制限利率を超える利息であっても,出資法の上限利率を超えなければ,罰せられることはありませんでした。いわゆるグレーゾーン金利があったのです。
そのため,サラ金やクレジット会社などの貸金業者は、ほとんどすべての業者が,利息制限法の制限利率を超える利息をとっていました。年利25パーセントや29パーセントといった利息制限法の制限利率を大幅に超える利息です。
例えば、年利29パーセントだとすると、50万円借りた場合、1年後には65万円ほどになります。100万円借りた場合、1年後には129万円です。
実際には,毎月返済することにより元本も減っていきますので,利息も減少していきますが,それでも,毎月利息だけでも月に何万円かを支払わなければならないということになります。
この過剰な利息によって,返済が困難となっていくことは明らかです。この利息制限法の制限利率を大幅に超える利息をとっていたことが,クレサラ問題のうちでも最も大きな問題でしょう。
クレサラ問題と過剰な貸付け
クレジット会社やサラ金業者からの借入れによって多重債務となってしまうもう1つの原因は,審査が緩いことでしょう。
確かに,借入れをするかどうかは借主が自分で判断していることですから、一概に貸金業者側の責任であるとはいえません。
しかし,貸金業者には,貸付に際して一定の審査をしなければならない義務があります。サラ金やクレジットカード会社がしっかりとした審査をせずに安易に貸し出すことによって、多重債務者を増大させてしまった側面は間違いなくあるでしょう。
実際、現在では過剰貸付けを防止するために、貸金業法において年収3分の1を超える借入れを禁止する過剰貸付け禁止制度(総量規制)が設けられています。
クレサラ問題と厳しい取立て
クレサラ問題が社会問題化したもう1つの理由は、多重債務者を生み出してしまうような高利の貸付をしていたことだけでなく、貸付け後の取り立てがあまりに社会的な相当性を欠く厳しいものであったことです。
1日中ひっきりなしに電話がかかってきたり,職場や自宅にまで,あげくは実家にまで取立てにくるなどの厳しい取立てによって,ただでさえ借金を返せないために精神的に負担を感じているところを,さらに追い込まれ,自殺などが誘発されてしまっていたのです。
もっとも,各種の法律改正などにより,消費者金融等の貸金業者に対する規律も厳格化されました。そのため,過去に比べれば大分問題は沈静化しつつあります。
現在では,(闇金を除いて)不相当な取立てがなされることはほとんどないでしょう。しかし、かつては,平然と過酷な取立てが行われていたのです。
クレサラ問題の解決方法
前記のように大きな社会問題化したクレサラ問題ですが,貸金業法等の改正によって貸金業者に対する規制が強まったこともあり,現在では比較的沈静化しているといってよいでしょう。
とはいえ,現在でもクレサラ問題で困っている方は少なくありません。
ただし,現在では,クレサラ問題は債務整理によって解決することが可能です。クレサラ問題で困っている人がいたら、債務整理を検討するべきでしょう。



