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遺産分割の効力とは?遡及効や第三者の保護、失われるケースを解説

この記事は、法トリ(元弁護士)が書いています。

Q
遺産分割すると、どのような効力が生じる?
A

遺産分割が成立すると、共同相続人の具体的な相続分が決まり、個々の相続財産の帰属が確定します。この遺産分割は、相続開始時にさかのぼって効力を生じます(遡及効)。

このページでは、遺産分割の効力について詳しく説明します。

このページで説明していること
  • 遺産分割の効力の内容・成立時期
  • 遺産分割の効力が発生する時期(遡及効)
  • 遺産分割前の第三者がいる場合の遡及効の制限
  • 遺産分割後の第三者がいる場合の法律関係
  • 遺産分割の効力が失われるケース(無効・取消し・解除)

遺産分割とは

共同相続の場合、遺産(相続財産)は、共同相続人全員の共有(または準共有)になるのが原則です(遺産共有。民法898条1項)。

この共有になった遺産を誰がどのくらいの割合で受け継ぐのかを決める手続が、遺産分割です民法906条)。

遺産分割をすることにより、個々の相続財産が誰にどの程度受け継がれるのかを具体的に決めることができます。

遺産分割の効力

遺産分割が成立すると、相続財産(遺産)が各共同相続人の誰にどの程度帰属するのかが確定し、遺産共有状態が解消されます

遺産共有の解消

前記のとおり、共同相続では、遺産(相続財産)は共同相続人全員の共有(または準共有)になります。

共有財産は、共同相続人全員の同意がない限り、各自が単独で処分することはできません。遺産の活用が大幅に制限されるのです。

また、亡くなった人(被相続人)と取引のあった人や第三者にとっても、誰を相手に請求すれば分からず、取引の安全や法的な安定性を害します。相続人以外の人にとっても、遺産共有のままになっていることは不都合です。

そこで、この遺産共有状態を解消する手続が遺産分割です。遺産分割が完了すると遺産共有は解消されます

具体的な相続分の確定

遺産分割が完了すると、共同相続人各自の具体的な相続分が決まり個々の相続財産の帰属が確定されます

誰が、どの遺産を、どの程度の割合で取得するかが確定的に決められ、各自その財産を単独で相続したのと同じように扱われます。

遺産分割後は、共同相続人各自が、遺産分割で決まった内容に従って遺産を取得し、名義変更や払い戻し、請求などの相続手続を進めることになります。

共同相続人が個別に相続財産を受け継ぐ

遺産分割によって、それまで共同相続人全員で共有していた相続財産が、具体的相続分に応じて個別に受け継がれます。

その結果、遺産共有は解消されて、共同相続人は相続財産を単独で相続したものとして扱われます。他の共同相続人の同意がなくても、各自単独での権利行使が可能です。

例えば、遺産分割をすると、共同相続人は、遺産分割で決められた内容に応じて各自単独で、以下のようなことができるようになります。

受け継いだ相続財産取得する権利単独でできるようになること
銀行預金・郵便貯金払戻請求権自由に払戻しや名義変更・解約ができる
不動産所有権単独で相続登記・所有権移転登記できる
自動車所有権名義変更できる
株式投資信託株主権や受益権名義書き換えや換金処分できる

遺産分割の成立時期

遺産分割が成立するのは、以下の時です。

遺産分割の成立時
  • 遺産分割協議
    共同相続人間で話がまとまった時(遺産分割協議書を全員で取り交わした時)
  • 遺産分割調停
    共同相続人間で話がまとまり、家庭裁判所によって調停調書が作成された時
  • 遺産分割審判
    家庭裁判所の審判書が共同相続人全員に送達されてから、不服申立てされずに2週間を経過した時

なお、審判に不服申立てをした場合は、上級審での決定が確定した時に遺産分割が成立になります。

口約束での遺産分割は有効か?

遺産分割協議には、書面を作らなければならない決まりはありません(遺産分割調停遺産分割審判の場合は、家庭裁判所によって調停調書や審判書が作成されます。)。口約束(口頭)でも、遺産分割は成立します

ただし、口約束の場合、後に「言った」「言わない」で紛争が再燃するおそれがあります。後で覆されないように、遺産分割をした場合は書面(遺産分割協議書)を必ず作成しておきましょう

なお、遺産分割した後の各相続財産の名義変更や処分をする際にも、遺産分割協議書が必要となります。忘れずに作成しておく必要があります。

相続開始前の遺産分割は有効か?

遺産分割は、相続が開始した後に行う手続です。被相続人が亡くなる前に、共同相続人となる予定の人たちで遺産分割協議をしていたとしても効力はありません

ただし、生前にした協議を相続開始後にやり直したり、追認したりすることによって遺産分割として成立させることは可能です。

不動産は相続登記しないと遺産分割の効力が生じない?

相続財産に不動産が含まれている場合、遺産分割で不動産を取得した共同相続人は、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記をしなければいけません。

とは言え、相続登記はあくまで不動産を取得したことを第三者に公示するために行うものです。遺産分割それ自体の条件ではありません。相続登記をしていなくても、遺産分割の効力は発生します

ただし、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内の登記は法律上の義務になっています。遺産分割で不動産を取得した場合は、そこから3年以内にさらに遺産分割を踏まえた登記をする必要もあります。

遺産分割の効力に影響がないとはいっても、上記の期間内に相続登記をしないと、罰則を課されることがあります。不動産を相続した場合は忘れずに登記手続を行いましょう。

遺産分割協議書はいつまで有効?

前記のとおり、遺産分割協議の場合は、書面(遺産分割協議書)を作成するのが通常です。

この遺産分割協議書には、有効期間はありません。そのため、時間が経っていたとしても、遺産分割協議書の効力がなくなるようなことはありません。

また、協議書はあくまで「遺産分割したこと」の証拠にすぎません。遺産分割協議書がどうなろうと、遺産分割自体の効力がなくなることもありません

遺産分割の効力発生時期(遺産分割の遡及効)

民法 第909条

  • 遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。

引用元:e-Gov法令検索

遺産分割が成立した場合、効力が発生するのは、遺産分割が成立した時ではありません。遺産分割は、相続開始時(被相続人が亡くなった時)にさかのぼって効力を生じます(遡及効。民法909条本文)。

「相続開始時に遡って効力を生じる」とは

上記のとおり、遺産分割は、相続の開始の時にさかのぼって効力を生じます。これを「遡及効」といいます。相続の開始から遺産分割が成立するまでの間における遺産共有がなかったことになるのです。

例えば、遺産分割で共同相続人のひとりが不動産を単独で取得した場合、相続が開始した時からその共同相続人が不動産の単独所有者であった扱いになります。

不動産の相続登記をする場合も、登記原因の日付は、遺産分割成立日ではなく、相続開始日が記載されます。

遡及効が生じる理由

遺産分割に遡及効が生じる理由は、法的安定性を確保するためです。

相続の開始時から個々の権利義務が共有や準共有のような不確定な状態ではなかったとすることにより、法律関係を明確にするのが狙いです。

補足:相続開始から遺産分割までの間に発生した賃料

相続開始から遺産分割までの間に、相続財産から新たな財産が発生するケースがあります。例えば、相続財産である不動産を第三者に貸していた場合に発生する賃料です。

この不動産賃料は、相続財産そのものではありません。そのため、遺産分割の対象にならず、共同相続人にそれぞれの相続分(遺言で相続分の指定がある場合は指定相続分、ない場合は法定相続分)に応じて分割承継されると考えられています(最一小判平成17年9月8日)。

このように相続財産である不動産から発生した賃料収入は、そもそも遺産分割の対象にならないので、遡及効の影響を受けません。発生すると同時に、共同相続人に分割承継されます。

なお、共同相続人全員で合意すれば、賃料債権を遺産分割の対象にすることも可能です。

遺産分割前の「第三者」の保護

遺産分割の遡及効により遺産共有はなかった扱いになるとは言え、現実に遺産共有状態であった事実までなくなるわけではありません。

遺産共有状態のときに遺産(相続財産)に関して取引関係に入る第三者が存在することもあります。遺産分割の遡及効を貫くと、この第三者が思わぬ不利益を被る可能性があります。

例えば、
共同相続人はAとB(それぞれ法定相続分は2分の1ずつ)

  1. 被相続人が亡くなって相続が開始された後、遺産分割をする前に、Aが遺産である甲不動産の自分の遺産共有持分(2分の1)を第三者Cに売却した。
  2. その後、遺産分割が行われ、甲不動産の所有権はBが全部取得することに決まった
  3. 遺産分割によって、相続開始時から甲不動産はBが単独所有していた扱いになり、遺産共有もなかったことになる
  4. Aは何も権利がないのにCに甲不動産を売却した扱いになり、CはBから請求されれば甲不動産の持分を返却しなければならないのが原則

しかし、遺産分割がどう決められるのかによってCが甲不動産の所有権を取得できるかどうかが決まるのでは、取引の安全を害するおそれがある。

そこで、相続開始から遺産分割までの間に遺産について取引関係に入った第三者を保護するため、遺産分割が成立しても「第三者の権利を害することはできない」とされています(民法909条ただし書き)。

遡及効制限の効力

前記のとおり、遺産分割が成立しても「第三者」の権利を害することはできません。この「第三者」とは、遺産分割前に取引関係に入った第三者のことです(遺産分割前の第三者)

具体的に言うと、遺産分割前の第三者が存在する場合は、遺産分割の遡及効が制限されます(民法909条ただし書き)。第三者との関係では、遺産分割の遡及効は発生しないものとして扱われるのです。

具体的に言うと、共同相続人は、遺産分割によって権利を取得したことを第三者に主張できなくなります。

例えば、前記の例で言うと、CはBに対してAから甲不動産の2分の1を取得したことを対抗でき、BはCに2分の1を返還するよう求めることはできなくなります。

第三者が保護されるための要件

遺産分割前の第三者は「善意」「無過失」である必要はありません。悪意または過失があっても保護されると考えられています。

ただし、条文には書かれていないものの、第三者が保護されるためには、取得した権利について対抗要件を備えることが必要と考えられています(権利保護要件としての対抗要件)。

対抗要件としては、例えば、以下のものがあります。

対抗要件の具体例
  • 不動産の所有権:登記
  • 動産の所有権:引渡し(自動車など登記や登録制度がある動産は、登記や登録)
  • 債権:確定日付のある債務者への通知または承諾

例えば、前記の例で、Cが甲不動産の持分を登記していなかった場合はBに権利を対抗できないため、Bから請求されれば甲不動産の持分を返還しなければなりません。

遺産分割前の相続財産の差押え

遺産分割前に、共同相続人の債権者が、相続財産のうち債務者である共同相続人の相続分に相当する部分を差し押さえた場合も、「遺産分割前の第三者」の問題です。

そのため、債権者が差し押さえを他の共同相続人に対抗するには、対抗要件を備えることが必要となります。

例えば、
共同相続人はA(法定相続分3分の2)とB(法定相続分3分の1)

  1. AはCからお金を借りているが、返済が滞っていた。
  2. 被相続人が亡くなって相続が開始された後、遺産分割をする前に、Cは、遺産である甲不動産のAの遺産共有持分(3分の2)を差し押さえた。
  3. その後、遺産分割が行われ、甲不動産の所有権はBが全部取得することに決まった

この場合、Cが対抗要件を備えていれば、Bに対して差押えを対抗できる。

遺産分割後の「第三者」がいる場合の法律関係

前記のとおり、民法909条ただし書きで保護される第三者とは、遺産分割前に取引関係に入った第三者(遺産分割前の第三者)です。遺産分割後に共同相続人と取引をした第三者は含まれません

とは言え、遺産分割により具体的な財産の帰属が決まったことを知らずに取引をする第三者もいる可能性があります。

そのため、この遺産分割後の第三者と共同相続人の法律関係が問題となるケースがあります。

問題となるケース

遺産分割で決められたとおりの財産や持分で取引をしたのであれば、特に相続全体の問題は生じません。後は、取引をした共同相続人と第三者の当事者間での法律関係が生じるだけです。

問題となるのは、共同相続人と第三者が、遺産分割で決められた内容と異なる財産や持分について取引をしたケースです。

例えば、
共同相続人はD(法定相続分は3分の2)とE(法定相続分は3分の1)
相続財産として乙不動産があるケース

  1. 遺産分割で、乙不動産の所有権はDが取得
  2. 遺産分割後、Eが乙不動産の全部を第三者Fに売却して引き渡した

この場合に、DがFに乙不動産の明渡しを求めることができるかが問題になる

対抗問題としての処理

民法 第899条の2

  • 第1項 相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び第901条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができない。
  • 第2項 前項の権利が債権である場合において、次条及び第901条の規定により算定した相続分を超えて当該債権を承継した共同相続人が当該債権に係る遺言の内容(遺産の分割により当該債権を承継した場合にあっては、当該債権に係る遺産の分割の内容)を明らかにして債務者にその承継の通知をしたときは、共同相続人の全員が債務者に通知をしたものとみなして、同項の規定を適用する。

引用元:e-Gov法令検索

遺産分割によって特定の権利を取得した共同相続人が、遺産分割後の第三者に権利取得を主張できるか否かは、その権利がもともとの法定相続分を超えるか否かによって異なります(民法899条の2第1項)。

相続財産の範囲第三者への権利主張
法定相続分に相当する部分対抗要件がなくても、第三者に権利取得を主張できる
法定相続分を超える部分登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に権利取得を対抗できない

共同相続人は、財産のうち法定相続分に相当する部分は、対抗要件がなくても、遺産分割後の第三者に返還を求めることができます

他方、法定相続分を超える部分は、対抗要件を備えてからでないと、第三者に返還を求めることができません。この場合、もし第三者が先に対抗要件を備えた場合は、もはや共同相続人は返還を求めることができなくなります。

つまり、法定相続分を超える部分については、物権変動の対抗問題となり、共同相続人と第三者の対抗要件具備の先後によって、どちらが権利を取得するかが決められるのです。

前記の例で言うと、以下のようになります。

  • DはFに対して、対抗要件を備えていなくても、乙不動産の3分の2(Dの法定相続分に相当する部分)の返還を請求できる
  • 残りの乙不動産の3分の1(Dの法定相続分を超える部分)は、対抗要件を備えるまで、DはFに対して返還請求できない
  • 乙不動産の3分の1は、FがDよりも先に登記を備えた場合、DはFに対して返還請求できなくなる

遺産分割の効力が失われるケース

遺産分割がいったん成立したら、これを覆すことはできないのが原則です。とは言え、絶対的に覆せないとすると、悪質な行為を許すことになりかねません。

そのため、一定の場合には、遺産分割と言えど、効力を失うことがあります。効力を失った場合は、再度遺産分割をやり直す必要があります。

遺産分割が効力を失うのは、無効・取消し・解除のケースです。

無効になるケース

例えば、以下の場合、遺産分割協議や遺産分割調停は無効になります

遺産分割が無効になるケース
  • 強行規定に違反している
  • 公序良俗に違反している
  • 共同相続人の一部が参加しないまま遺産分割した

無効な遺産分割は、そもそも最初からなかったことになります。なお、遺産分割審判の場合は当然に無効とはなりません。不服申立てや再審で無効を主張するほかありません。

取り消されるケース

例えば、以下の場合、共同相続人は遺産分割協議や調停を取り消すことができます

遺産分割が取り消し得るケース
  • 騙されて遺産分割した(詐欺)
  • 暴力や脅されて遺産分割した(強迫)
  • 遺産分割の重要な要素について内心の意思と表示に食い違いがあった(錯誤)
  • 未成年者や成年被後見人が自分だけで遺産分割した

遺産分割協議や遺産分割調停が取り消されると、最初からなかったことになります。なお、遺産分割審判の場合は通常のように取り消せません。不服申立てや再審で取り消すほかありません。

解除されるケース

遺産分割は、債務不履行があっても解除できないと考えられています。もっとも、共同相続人全員の合意があれば、遺産分割協議を解除することは可能です(最一小判平成元年2月9日)。

他方、遺産分割調停や遺産分割審判は解除できません。ただし、遺産分割調停や審判成立後に、共同相続人全員で再協議することは可能と考えられています。

遺産分割の効力(まとめ)

相続人が複数人いる共同相続では、遺産共有を解消するため、遺産分割をしなければなりません。

遺産分割をすることによって、各共同相続人の具体的相続分(取り分)が決まり、個々の相続財産(遺産)が誰にどの程度帰属するのかが確定します。

この遺産分割の効力は、被相続人が亡くなった時(相続開始時)にさかのぼって発生します(遡及効)。遺産分割した時に効力が発生するのではなく、相続開始時です。

ただし、相続開始~遺産分割までの間に遺産に関して法律関係に入った第三者(遺産分割前の第三者)を保護するため、遡及効が制限されます。

他方、遺産分割後に法律関係を持った第三者(遺産分割後の第三者)がいる場合は、遡及効の制限はないものの、遺産分割によって法定相続分を超える部分を取得したことを第三者に対抗するには対抗要件が必要となります。

遺産分割の効力を正しく理解するためには、遺産共有の解消だけでなく、遡及効や第三者との関係についても併せて押さえておくことが重要です。

この記事は、法トリ(元弁護士)が書いています。
この記事が参考になれば幸いです。

民法と資格試験

民法は、私法の基本法です。我々の生活に最も身近な法律です。

そのため、例えば、司法試験(本試験)、司法試験予備試験、司法書士試験、行政書士試験、宅建試験、マンション管理士試験・・・など、実に多くの資格試験の試験科目になっています。

これら法律系資格の合格を目指すなら、民法を攻略することは必須条件です。

とは言え、民法は範囲も膨大です。メリハリを付けないと、いくら時間があっても合格にはたどり着けません。効率的に試験対策をするには、予備校や通信講座などを利用するのもひとつの方法でしょう。

STUDYing(スタディング)
・司法試験・予備試験も対応
・スマホ・PC・タブレットで学べるオンライン講座
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参考書籍

本サイトでも民法について解説していますが、より深く知りたい方や資格試験勉強中の方のために、民法の参考書籍を紹介します。

逐条解説 改正相続法
著者:堂薗幹一郎など 出版:商事法務
民法改正に対応した逐条解説書。相続を扱う実務家向けですが、持っていると何かと便利です。立法担当者や現役裁判官による著書であるため、内容に信頼性があります。

資格試験向けの参考書籍としては、以下のものがあります。

民法(全)(第3版補訂版)
著者:潮見佳男 出版:有斐閣
1冊で民法総則から家族法まで収録されています。基本書というより入門書に近いでしょう。民法全体を把握するのにはちょうど良い本です。

民法VI 親族・相続 (LEGAL QUEST)第8版
著者:前田陽一ほか  出版:有斐閣
家族法全体の概説書。条文・判例から書かれているので、学習の早い段階から利用できます。情報量もあるので、資格試験の基本書として十分でしょう。

親族・相続(伊藤真試験対策講座12)第4版
著者:伊藤真 出版:弘文堂
いわゆる予備校本。予備校本だけあって、実際の出題傾向に沿って内容が絞られており、分かりやすくまとまっています。民法は範囲が膨大なので、学習のスタートは、予備校本から始めてもよいのではないでしょうか。

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